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自然と・・・手を会わせて祈りたくなる国 ミャンマー
--その3--
by ままま

3月17日 サンライズの後…

 いくらいいモノを見て、感激したって、お腹は減る。
 朝日を拝んでパゴダを後にした途端、空腹感を覚え、朝食は、タラバー門横のレストランで取りました。朝からビールという贅沢は、旅行中ならではの快感。サンライズの余韻に浸りながら、ミャンマービールを一本ゴクゴクと飲んでしまいました。ちなみにビールは概ね3種類があります。このミャンマービールは軽めのラガー味、マンダレービールはワインの香りにも似た黒ビールの風味あり。タイガービールは、東南アジア一帯に普及しているシンガポール産のラガー味(バドに似ている)です。毎度お食事は、フライ麺(少々油っこい焼きそば)か、中華麺、ボイルドライス(さらっとゆでたご飯に、具がのっている中華丼みたいなもの)で済ませました。

朝ごはん

 お昼からのサイクリングに備え、自転車屋を探していると、馬車のおじさんが声をかけてくれました。馬車はいいぞー遠くまで行けるし、楽だゾ。と言っているようです。でも頑固な私たちは、あくまでも自転車にこだわりました。
何処に泊まっているんだい? 
エイヤーホテル!
と言うと、そのホテルのすぐ横に、レンタサイクル屋があるというのです。えっ、あったけ…?
イラワジ河沿いには、レストランらしきモノもありました。でも、それは完全に地元の人たちのお店で、向こう岸に渡るための船着場を前にして、多くの人がそこで時間待ちをしているところ。まあ、どっちみちホテルに帰るんだし…と、半強制的に馬車に乗せられ、連れていってもらいました。
 馬車のおじさんは、チップも取らずニコニコしてくれていますでも正直に言います。あの馬車の乗り心地はイマイチです。遠出をするにはどうかなあ。あの独特の揺れは、腰くだけになりそうです。それに怖い。バガンでのメインロードはアスファルトを敷いていますが、あとは概ね地道と思った方いいです。
 ニャンウーからオールドバガンへの東西2本の道(ここは二車線)、オールドバガンからニューバガンへの南北1本の道、空港からニャンウーへの道ぐらいがアスファルト舗装。つまりバガンのまちを一周する道は舗装されているが、あとは地道です。アスファルト舗装と言ったって、町のなかの道はかなり幅が狭い。そこへ馬車と自転車が走り、車が追い越して行きます。

 レンタル自転車屋で、中国製の自転車を借り、午前10時よりサイクリングで遠出を始めました。昨日、ミンカバー村で行き損ねたミンガラーゼディパゴタ、セインニエ・アマ寺院に寄って、はるか南のSisa-Nar-Stupaと白い寺院のTha-yar-wa-taeまで(ちなみに「地球の歩き方」には載っていません。ヤンゴンで貰った地図しか載っていないところです。)これより南には、バゴダは1つも見えず、涸れた大地しか見渡せないという南端まで、自転車を繰り出して行きました。

ミンガラーゼティパゴダのテラスで

 エイヤーホテルからだと、6、7Kmぐらいはあると思います。メインロードであるためアスファルト舗装されていますが、ミャンウー村以南は、なだらかで長いアップダウンがあります。坂道を下るときには、空中分解しそうな音を立てて中国製自転車は滑走します。また、乗り合いバスに轢かれないよう右に寄ると、砂地に車輪を取られ、転倒しそうになります。しかし、できるだけ気をつけて、右に寄るようにしましょう。砂のなかに落ちてもいいから、右に寄るんですよ、これこれ、左じゃないってばー
 さらさらした砂のなかでハンドルをとられ、動かない自転車を押して、炎天下のもと、どうやらSisa-Nar-Stupaの入口にたどり着くと、おばあさんが出てきてくれました。先程、セインニエ・アマ寺院のテラスから眺めた時には、はるか彼方に揺らめいていた、数多くの尖塔を持ったビッグで立派な建物です。この頃にはすっかり12時を回っていましたから、もちろん、太陽は燦々と南のテッペンで輝いております。ミャンマーで寺院やパゴダを訪れる時は、必ず靴を脱がねばなりません。それも、建物の入口で脱げばいいというわけではなく、入口に至るまでの、そう…境内に入る時と言えばいいのかな。そこから裸足(靴下も脱ぐ)になって歩かねばなりません。
 Sisa-Nar-Stupaは、見るからに熱そうです。煉瓦は、すでに熱したフライパン状態で、今か今かと、私たちを待ち受けておりました。
これじゃあ、足の裏が火傷しそうだよな。でも、せっかくここまで来たんだ。テラスに登らないでは帰れないよな。
と言いながら、一歩踏みだしたものの…やっぱり熱くてたまらん。
「あっ あつ! あじじっ あっあっーあずず!!…あじいよーん!」(涙)
あまりにの熱さに声もあげれず、口をパコパコさせて、四本脚になってヒクヒクしている砂漠のトカゲ状態。熱いってなモンじゃない。フライパンの中で、裸足で立てと言われているようなモンでした。ひぃひぃ涙目で、わめき倒して2人泣いていると…。おばあちゃんは、身振り手振りで、仏様に(バゴダに向かって)お祈りして、仏様にお断りしてから、靴を履いたらよいわ…と親切に教えてくれました。
 入口のない大きな美しい寺院です。(もしかしたら僧院かもしれません)南面に、工事現場のような簡易階段が設けられて、テラスに登ることができます。靴を履かせてもらって嬉しく、意気揚々として登ると、南には、もう何処にもパゴダの姿はありません。東には、遠くに山並みが見え、北のテラスからは、遙か彼方に遠ざかったパゴダ群が、ゆらゆらと揺らめいて見えます。蔭を求めて北面テラスで休憩していると、尖塔の金の風鈴が、チリンチリンと、そよそよ吹く風にのっていい音を立ててくれています。この音は、大いに私たちの疲れを癒し慰めてくれました。
 遠いと思っていたミャンマー。荒涼としたなかで、点在するパゴダの風景。ひとしきりそこで、時間を過ごしました。パゴダから降りてきたら椅子をすすめてくれるし…おばあちゃんの親切には、本当に涙がでました。今度、またこのバガンを訊ねることができるのだろうか? 今度、私たちが訊ねてくる時には、世代が代わっているかもしれないな。と妙におセンチになり、後ろ髪をひかれる思いでそこを後にしました。
 白い寺院のTha-yar-wa-taeに寄り、黄金のローカナンダパゴダへ行って、レストランに行くというのが午後の予定です。公園の中を突っ切ってローカナンダパゴダへ到着。途中で、何だか解らないままに入園料なのかな?少々お金を支払ましたが、スピーカーから流れるお経に誘われ自転車を繰り出しました。到着して、またもや「あっちち…」とわめいて、お昼寝時間中の境内をウロウロ。イラワジ河沿いに立つ黄金のパゴダは、遠くシュエサンドー寺院からでも、眺めることができたものです。この黄金に輝く南端のパゴダは、意外と気になるモノです。
 今度は、川沿いに自転車を走らせ、地図にない民家の間をぬって、昼食は西垣さんお薦めの「リバービューレストラン」です。乾いた喉を潤し、日本語で「上を向いて歩こう」を一緒にうたいました。そこからミンカバー村の見残したシーミンヂー僧院やパウドームーパゴダ等、次々と制覇し修理中のパゴダまで見学させてもらって、さあもうすぐオールドバガン。
 サンセットに間に合うように、ブーパヤーパゴダへの快走中、なんと!友人の自転車が壊れました。坂道を下ると空中分解しそうな音がしていた、あの中国製の自転車。なんだか調子が悪い。変な音がする…と言っていたら、ついに前輪と本体を繋ぐナットが取れて、なくなってしまいました。初めはヒモでくくって縛ったのですが、ついにダウン。2人で立ち止まって点検していると、どうしたんだ…と人々が、私たちの自転車を見てくれます。なくしたナットを一緒に探してくれた人、モノを落として歩いているとそれを届けてくれた人。自転車の修繕屋は、もうちょっと先だよ。歩いていきなさい。と場所を教えてくれた人。
 2人で押して歩き出すと、すぐに、漆屋のお兄さんがまた声を掛けてくれ、壊れたのを点検してくれました。そして、やにわに、売り物の漆の入ったカバンを私たちに手渡すと、自分の自転車の上に、壊れた自転車をのせようとするではありませんか。前輪をすっかり外れてしまい、ますますバラバラに分解しちゃう仕草です。太陽は段々と西に傾き始めていますが、まだまだ熱い日差しです。その日差しのなかで、私たちは、冷や汗がにじみ出てきました。ぎょえーどうするってんだ! バラバラにしちゃって…どうすりゃいいんだって気分です。
そんな私たちの気持ちをよそに、お兄さんは、あれよあれよと言う間に、自分の自転車の上に壊れた自転車を積んで、自ら、てくてく歩いて、自転車屋まで一緒に運んでくれました。ちなみに、自転車の修理屋は、趣味の悪い建物「考古学博物館」の斜め向かいにあります。見過ごしてしまうような、木の陰にあるくたびれたお店です。でも、親切な漆屋のお兄さんをはじめ、何処からともなく現れた兄弟や友人が一杯集まって、修繕屋はいっぺんに「てんやわんやの大騒ぎ」になってしまいました。日本人だよな。気にしないで、こんなのすぐ簡単になおるさ。明日は何処へ行くんだい。と、口々に叫んで喋りかけてくれます。おかげで、気分が滅入って暗くなるどころか、楽しんで待つことができました。

壊れた自転車

 あの南端のパゴダ付近で壊れていたら…と考えるだけで恐怖でした。なんとか歩ける範囲で壊れてくれて、感謝! 本当に胸をなでおろしました。30分程度で修繕が終わると(ちなみに修理代は350チャット)、みんな急いで、蜘蛛の子を散らすように仕事に戻りました。あの人たちは、仕事をほったらかしで、私たちを慰めてくれていたのでしょうか?感謝の言葉を何度となく繰り返し、特に漆屋のお兄さんに御礼を言って、自転車の修理屋を後にしました。ゴールドパリイン寺院にも寄れ、休憩する時間も持て、ブーバヤーパゴダでのサンセットにも間に合って、本当に胸をなでおろしました。
 ブーバヤーパゴダでのサンセットは、地元の人が多く賑やかすぎて、静かに夕陽を見るにはイマイチ。漆塗りの売り子や、子ども達にも少し囲まれます。このパゴダは、イラワジ河沿いに突き出たパゴダで、下には船着場があります。寺院に登ってサンセットを眺めるのもいい。しかし、ここでは、大きな夕陽を川面に写して見ることができます。これも大変美しい眺めです。パゴダの下にテラスがあるので、下のテラスから見たほうが、少し静かだったかもしれません。
 ゆっくり夕陽を眺め終わり、さあ帰ろうと思ったら、昨日マヌーハ寺院で出会った子ども達と再会しました。その時彼女たちは、漆を売ったものの日本人に100円玉で支払ってもらっており、すっかり困っていました。私たちは、この100円玉と現地通貨のチャットと交換してあげて、別れたのですが、彼女たちは私たちを覚えており、向こうから声をかけてきました。彼女たちとひとしきり喋るうち、この子ども達が学校にも行けない現状を知りました。
 父親はイラワジ河で漁業を営み、母親は市場で魚を売っています。彼女たちは、あちこちのパゴダで、モノ売りをしているのでした。でも、昨日親切にチャットに交換してくれたから…と売り物の漆をプレゼントとして、分けてくれようとします。そんな、いたいけな彼女たち。真っ黒ななかを自転車に籠を3つもぶら下げ、走り去るのを見て、なんだか胸がつぶれる思いでした。

円を替え縁を深めた女の子

 また、このパゴダで、先程の親切な漆塗りのお兄さんに出会いました。自転車の修理屋に連れていってくれたお兄さんです。私たちとの再会を喜んでくれ、漆の売り物を、プレゼントだから受け取って欲しいと言います。また、近所にお兄さんのお店があるから寄ってゆけ。と言います。自分が驕るから…と。
思わず、うるうる…うぐっつ…。と、涙につまりそうになりました。あんなに親切にしてもらって、こちらが親切を返さなきゃいけないのに…結局お兄さん一家で、ジュースを驕って貰い、家族で写真を撮って、アドレスを交換しあって帰りました。教えてくれたアドレスは、これで果たして郵便が届くのかしらん。と思うような、エリアしか書いてないモノですが、多分親切な郵便屋さんなのでしょう。

漆売りの親切なお兄さん

 このミャンマーでは「ギブ&テイク」という言葉はないようです。「ギブ・ギブ・オンリー」です。日本では到底考えられないような親切さ。日本では、ホスピタリティを考えろ。などと言っても浸透するはずもなく、自分の都合しか考えなくなっている。権利と文句だけは、いっちょまえに言うが、下手に人に関わらない。関わってはろくなことがないと思っているかのようだ。見て見ぬ振り、素知らぬフリをするに、こしたことはない。という風潮が蔓延っている。つい…自分もこの風潮に飲み込まれているような気がする。でも、このミャンマーでは、本当、人々の心が暖かい。
 2000 - 4000とも言われる多くのパゴダがあり、そのパゴダそれぞれに仏さんがおわしますバガンだからかもしれませんが、ミャンマーは、自然と手を合わせて祈りたくなる国です。仏さんに手を合わせるばかりでなく、この国の人々それぞれに、手を合わせて感謝したくなる国です。そう思いました。熱い熱い長い1日。でも親切な人に出会って本当に嬉しかった1日でした。顔は、砂にまみれて、すっかりサンドペーパー状態になっていましたが、これほど人から、心に充足感を与えていただいた日はありませんでした。凄く楽しい1日でした。

編集者より: まままの「とんでもとらべる」でミャンマーのもっと魅力的な姿を見ることができます。ぜひどうぞ。