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第4回 ミャンマーDCR ジェネラルマネージャー  小林政彦さん

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――貴社はいち早くミャンマーに進出されましたが、事務所開設はいつですか。小林さんは、当時からの赴任ですか。

弊社は、2008年の7月14日に設立しました。ただ、こちらのサーベイ(調査)自体は2006年からやっています。2年がかりで、なんとか設立にこぎつけたという感じです。

私は設立してからの赴任で、2008年の9月から正式に赴任しました。

 

――今でこそ設立の許可もスピードアップしていますが。

当時はなかなか整備もできていなくて、何のコネもない状況で来たので、いろいろ調べながらでした。軍事政権だったのもありますし、大きなサイクロンの「ナルギス」が来ていたので政府の機能も止まったりして、なかなかスムーズにはいきませんでしたね。

 

――現在、ミャンマー人スタッフ、日本人スタッフは何名ですか。

ミャンマー人スタッフは約200名で、日本人は5名ですが、社長の赤畑は日本がメインですので、常駐者は4名です。

 

――貴社の事業内容を、簡単にご説明ください。

弊社のお客様は100%日系企業なので、日本の仕事をこちらで請け負ってプログラムを開発し、できたものを日本に送り返す、というのが主な仕事になります。

われわれのグループ会社は9社あるんですが、日本側の親会社であるDCRがその中心となって日本のお客様からお仕事をいただき、日本側が上流工程といわれる要件定義や基本設計作業を請け負い、ミャンマー側が製造工程といわれるプログラム作成・テスト作業を実施するという役割となっています。

 

――貴社の、他の日系IT企業にない強みはなんですか。

2008年からやっていますので、ミャンマー国内である程度ブランド力がある、というのが一つの特長です。採用に関しても、特に広告を多く出してはいませんが、毎年1000人以上の応募が来ますね。それが一つのブランド力なんじゃないかな、と思います。

もちろん(状況は)日々変化していくので、そのアドバンテージがいつまで続くかというのは分からないんですけど、昔からやっていますのでミャンマー人の考え方とかミャンマーでのやり方、風習だとかはよく理解していると思っています。

 

――日本語・IT教育が充実していると聞きますが、どのような研修制度がありますか。

弊社の方針として、入社時に必要とするのはIT能力だけです。プログラマーの素質があるかどうかを判断する能力試験を実施しています。ほぼ100%がコンピュータ大学の学生で、日本語はまったくできないところからスタートします。他の企業様でよく聞く「日本語をできる人を採用して業務を教える」というケースがありますが、ITというのは後から覚えるというのはなかなか難しいですし、逆にITのできる人はもともと頭のいい人が多いですから、そういう人に日本語を覚えてもらうと覚えるスピードも速いということです。

まずは、11月に内定を出したらすぐに日本語学校に通ってもらっています。もちろん費用は会社が負担しており、4月の時点ではもう基礎教育が終わっている状況を作り出します。

弊社の公用語は日本語でやっていますので、日本語ができないとまったく仕事ができません。日本のお客様の仕事が100%なので、送られてくる資料もすべて日本語、メールのやりとりとか、テレビ会議も全部日本語ですから、日本語ができないとまったく仕事ができない。だから日本語を覚えざるをえない。日本語ができない人には仕事は与えられない雰囲気を作っているため、社員にとっては一生懸命覚えざるを得ない環境になっているわけです。

機能的なオフィスは、社員同士の風通しもよさそう。

機能的なオフィスは、社員同士の風通しもよさそう。

 

 

――IT教育に関してはいかがですか。

もともとITの学校を出ているメンバーが多いので、基礎のところは分かっていますね。ただ日本の開発方法というのはある意味特殊といいますか、品質の要求の仕方が半端ではないので、やはり日本の教育の仕方とまったく同じ方法をこちらに持ってきて、一から教えています。ですから、ものになるまで1年から2年は絶対にかかりますね。

 

――スタッフのITレベルはいかがですか。こちらのコンピュータ大学では、座学がメインで実習が少ないと聞きましたが。

 そうですね。設備が整っていないのは事実だと思います。ですからその分スキルが不足している部分はあるかもしれません。ただし、最近ではかなり改善されているという印象はありますね。

ITスキルという意味では、どの国でも一緒でやはり個人差が大きいと思います。日本でもミャンマーでも一緒ですよ。ミャンマーでも優秀な人はたくさんいます。会社としては、いかにそのような優秀な人を採用できるかがポイントだと思いますね。

――ミャンマー人は語学習得能力が高いといわれますが、いかがですか。

よくミャンマー語と文法が似ているから覚えるのが早い、とか言われますけど、私はけっしてそうじゃないと思います。やっぱり、日本語を使わなきゃ仕事ができない、という環境に追い込むから早く覚えるだけだと思いますね。

確かに文法が似ているから、会話は覚えやすい部分はあると思いますけど、たとえば漢字を使うことなどは相当トレーニングしなくてはできないわけなので、単純にミャンマー人は日本語を覚えるのは早い、というのは間違いだと思います。昨今のマスコミやコンサルティング会社の、いわば刷り込みだと私は感じています。

 

――社内セミナーを定期的にされているようですが、どのようなことをするのですか。

教育として業務をやっているわけではないので、あくまで社員向けの教育なんですが、親会社が独立系のIT企業なので、一つの業務に特化した仕事ばかりが来るわけではなくてありとあらゆるものが来るわけですね。たとえば金融系の仕事だったり、製造業関連の仕事だったり、販売系、一般コンシューマー向けの仕事とか。本当にバラエティに富んだ仕事が来ますので、そういう業務知識を教えていかないと品質のよい開発を行うことはできないんです。

たとえばトヨタの「カンバン方式」なんていう言葉もミャンマーではまったく一般的じゃないので、そういうところを一から、その言葉の意味を教えるということも、われわれ日本人スタッフの役割となっているわけです。そのため、多くの日本人スタッフの常駐者が必要になってくるのです。

社内掲示板には、品質目標や社員のキャリアパスを常に掲示。

社内掲示板には、品質目標や社員のキャリアパスを常に掲示。

 

――日本方式を一から教えるのは大変ですね。

それは大変ですね。でもそこは、日本人(の若い人)も同じですよね。大学を出たばかりで何ができるか、っていうとやっぱり何もできないですから、それと比較すれば特に遜色はないと思います。ただ日本語を覚えなきゃいけないというのは、日本人と違うハードルが一つあるので、そこをクリアするのはすごく大変だと思いますけど、ほかの部分に関しては日本人にものを教えているのと同じ感覚でできているので、大丈夫ですね。

 

――日本語教育は、どのレベルまで続けるのですか。平均どのくらい時間がかかりますか。

最終的には、N1という資格を取るまでずっと学校に通い続けてもらっています。一番早いメンバーでは、2年で取ったメンバーもいます。でも日本語学校の先生に聞くと、大体5年くらいかかるといわれているので、やっぱりそのくらいかかるメンバーもいますよね。ただN2まで取ってしまうと仕事上はまったく問題ないので、それ以上日本語の勉強に時間をかけるよりは仕事のスキルを身につけたほうがいい、という考えの社員が多いですね。

 

――毎朝の朝礼は、どのようにされていますか。

弊社は毎朝、ラジオ体操から始まります。そしてマネジャーからの一言あいさつがあった後に、全社員から毎朝1人ずつピックアップして、そのメンバーがパワーポイントを使ったプレゼンテーション、もしくはマネジャーとディスカッションをします。もちろんすべて日本語です。

そして、そのプレゼンテーション、ディスカッションに対してコメントをする、というのを2人のメンバーにやってもらっています。その2人は無作為に当てているので、話す方としては日本語を話すトレーニングと、100~200人の前で話をする、そういう度胸をつけるのが目的です。

あとは聞いている方も、しっかり聞いていないとコメントもできないわけですから、皆真剣に聞いています。いつも30分くらいかけてやっていますね。だから日本人の同じような年代の子たちと比べても、話す度胸が付いているんじゃないかと思います。

「サクラ」「アクア」など、色別に名前のついた会議室。

「サクラ」「アクア」など、色別に名前のついた会議室。

明るい色彩の休憩室は、カフェのような雰囲気。

明るい色彩の休憩室は、カフェのような雰囲気。

――スタッフが多く、管理が大変だと思いますが、朝礼以外にどんな工夫をされていますか。

そうですね。200名近くの社員がいますので、顔と名前を一致させるだけでも大変ですね。毎朝の朝礼時に社員1人ずつ交代で日本語でのプレゼンテーションをやってもらっています。

そこで何を考えてどんな目標で頑張っているのか等知る事もできますし、定期的なミーティングや面談、または各種社内イベントの中で、徐々に覚えるようにしています。

社員管理には専用のシステムがありますので、そこで色々な情報がとれるようになっていますし、毎週手書き、もちろん日本語で週報を書いてもらっていますので、そこで色々な意見を直接聞けるようになっています。日本ではまず考えられないような風通しの良い会社だと思いますよ。

 

――ミャンマーではスタッフの定着率の低さが悩みどころですが、貴社は勤務年数の長い社員が多そうですね。

多いですね。弊社は新卒しか採っていなくて中途採用は一切ないですから、(メンバーは)ほかの会社の状況が分からないんですよね。うちがスタンダードだと思っている。でも「ほかにもっといい所があるだろう」と思って辞めるケースもあるので、ある程度はしょうがないですけどね。

ですが、こちらとしてはできる限り長く勤めてもらいたいわけですから、会社に魅力を感じてもらえるような施策をたくさん打っています。福利厚生の充実も重要な施策の1つで、社員旅行はじめ色々なイベントをたくさんやって会社に対する愛着を付ける、というのも一つの方法方法です。

ただそれよりも、できるだけ責任を持った仕事を行ってもらう、重要な役割を与えてあげる、会社に必要という実感を持ってもらうというのが、最も重要な施策だと思いますね。

あまり責任感がない、だれでもできるような仕事ばかり与えていると「私がいなくても大丈夫だ」と思ってしまうので、「私がいなきゃだめだ」というふうに思わせたほうがいいというわけですね。

いま日本人は4人いますが、そういう意味では、将来的には日本人をどんどん減らしたいとは思っているんです。ミャンマー人のメンバーで運営できるようになるのがベストだと思います。

 

――イベントとは、具体的にどんなことをされているんでしょうか。社員旅行は、大所帯なので手配など大変なのではありませんか。

社員旅行、ホントに大変です。200名近くの大旅行ですからね。それ以外にも、弊社としては非常に盛りだくさんのイベントがあります。

ウェルカムパーティー、カラオケ大会、創立記念パーティー、ボウリング大会、ピクニック、納会などなど、1~2ヶ月に一回はイベントを行って、社員同士の交流の場を作っています。

ウェルカムパーティーに関しては、新入社員の家族も招待してホテルで食事をする形式で実施しています。

もちろん会社ではありますが、全員が家族の様に感じてもらいたいと考えています。これからも色々なイベントを企画して行きたいと思っています。

仕事面では、社内表彰も年に1回行っています。ベストプログラマー、ベストリーダー、ベストプロジェクト等、年間で活躍してくれた個人・チームに対して表彰状と金一封を贈っています。

その他にも、目に見える形で細かな評価制度を導入していますので、社員達も自分のスキルアップが直接給与に繋がるのが分かりやすいため、非常によく頑張って取り組んでくれています。

 

――日本にミャンマー人スタッフを派遣されていますが、年間で何人くらいですか。

のべ人数でいえば100人以上ですが、今日時点では30名ほど行っています。弊社は派遣が目的ではないので、人を派遣して終わり、というビジネスではないんです。

プロジェクトが始まった際、日本側で実施する設計作業等の上流工程に参加するために派遣を行い、そこで日本側のベテランメンバーと一緒に作業を行ってもらいます。

その後の製造工程でミャンマーに戻って来てもらい、今度はミャンマー側のリーダーとしてそのプロジェクトを任せる、という形を取っています。

基本的に3ヶ月とか6ヶ月とかの短いスパン、長くても1年というスパンで、社員たちに日本とミャンマーを行き来してもらいます。

一番の目的は、やっぱり日本の技術を身に付けてもらって、ミャンマーに展開してもらう、ミャンマー国内で展開してもらうのが目的ですね。会社として派遣でお金儲けをしようとはまったく考えていません。人を売って利益を出す商売には、未来はないと思います。

ミャンマー側の技術レベルをどんどん上げてゆき、社員が誇りを持って将来的に長く働いてもらえる会社を作り出すのが、弊社の目指すところではあります。

 

――IT人材は引く手あまたで、今後は人材の流失という問題が出てくると思います。社員の士気や向上心を保つためには何が必要でしょうか。

さきほどお話したようなことしかない、というのは事実ですね。やはり、ほかの会社を知らないから辞めていく、という面もたくさん出てくると思います。これからIT企業さんがたくさん出てくると思いますので、そうなるとどうしても引き抜きだけじゃなくて、辞めて転職するケースも増えてくると思います。

弊社としては会社の魅力をつけるという施策しかないと思うので、逆に辞めたメンバーが「やっぱりミャンマーDCRがよかった、戻ってきたい」と思ってもらえるような会社を作っていけば、必然的に防げると思っているんですね。ですので、辞めた社員をむりやり引き止めるようなことは基本的にはしていません。だけど、戻ってきたいと思ってもらえるような会社にする、というのが弊社の目的ですね。

 

――ところで、こちらのオフィスは広くておしゃれですね。

今年の8月に、こちらのオフィスの改装が終わったので引っ越ししました。ここの場所もすべて最初からできていたわけじゃなくて、完全にスケルトンといいますか、コンクリート打ちっぱなしの状態での引渡しだったので、一から設計をしなければいけなかったんです。なかなか日本の設計事務所さんのようにいろいろと提案してくれるような会社がないものですから、自分で一から会議室の場所はここだとか、座席の配置がこうだとか、全部設計して作りました。

 

――スタッフからの評判はどうですか。

前のオフィスと比べれば雲泥の差なので、非常に喜んで使ってもらっていますね。「ミャンマーで一番きれいなトイレを作ろう」、というスローガンの下に作っていますので、INAXさんのシャワートイレを多数設置しているのですが、社員たちも使うのが初めてなので、勝手に便座が開いたり、BGMが流れたりと、最初はめちゃめちゃ戸惑っていましたね(笑)。まあ、これも一つの福利厚生だとは思います。

まるで高級ホテルのような、清潔なトイレ。

まるで高級ホテルのような、清潔なトイレ。

 

――御社は最近、日本食レストランをオープンされましたが、どんなお店でしょうか。おすすめの料理は何ですか。

「え~!なんで?」とよく言われます。IT業界とはまったく異なるのですが、始めてしまいました。何事も始めて見なきゃわからない。ミャンマーも行ってみなきゃわからない。一緒ですよね!(笑)

「JapaneseRestaurant iZUMI」というお店です。(アルファベットのiが小文字なのがITっぽくないですか?)

おすすめは地鶏と日本酒ですね。シャン州の契約農家から地鶏を取り寄せていて、ミャンマーでは禁断の生玉子かけごはんが食べられます。日本酒も、「越乃寒梅」「おんな泣かせ」等々、多数取り揃えています。もちろん日本人料理長が腕を振るってますので安心して食事を楽しめます。

2Fには大小宴会が行える個室もありますので、私もよくお客様をお連れしています。値段もリーズナブルですし、最新のコミック本も多数そろえており、カウンターもありますので、1人でも気軽に食事ができる店なんですよ。

――プライベートでは普段、何をされていますか。

平日は、仕事が忙しく、お客様がたくさんいらっしゃるのもあって、ほとんど仕事で終わってしまいます。就業時間以外にも、一緒に食事に行ったりするケースが多いので、なかなか自由な時間がないというのが実情です。でもそれは、ミャンマーにいるほかの企業の方もみんなそうだと思いますね。

土日に関しては、私は日本人会のサッカーとソフトボールのチームに所属していて大体どちらかに参加しており、空いたときにはゴルフと、スポーツ三昧ですね。

サッカーはもともとやっていたわけではなく、こちらに来てから始めましたので、なかなか体力的についていけないところがありますね。こちらに来たのが42歳のときだったんですが、そこからサッカーをやるのは非常に厳しい。ソフトボールの方は、野球がもともと好きでちょっとやっていたことがあったので、こちらの方がどちらかというと好んでやっているところがあります。

 

――日本人会には運動部があるんですね。どんなものですか。

サッカー、ソフトボール、バレーボール、等々、色々ありますね。

ソフトボールは、個性豊かな色々な国のチームとリーグ戦で対戦できます。毎週土曜日に練習、日曜日に試合と非常にアグレッシブに取り組んでいますよ。でもピッチャーの投球は頭の高さ以上というルールがあるので、初心者でも入り易いルールですよ。

ソフトボールは乾季だけなのですが、サッカーは1年通して実施しています。ミャンマーに来てから初めてやったのですが、さすがに40過ぎてからのサッカーはきついですね。

日本人学校のグランドで子供たちと練習するときはまだついていけるのですが、韓国チームとの試合の時は、互いに青と赤の代表ユニフォームに身を包み、相手を削る勢いで90分フルに戦いますから、ほんとにきついですよ!

始めた当時は、私含めてお父さん連中がほとんどだったのですが、最近は若手が増えてきたので、本当に強く、激しくなってますね。いずれにせよ、ミャンマーでは貴重な運動をする機会ですので、大切な時間と考えています。楽しみながらできるスポーツは最高ですね!!

 

――こちらでの生活は長いですが、現在は単身赴任ですか。

最初は家族と一緒に来ていたんですけど、3年前に子どもが高校生になったので日本に帰ってもらいました。そこから単身赴任になっているので、食事は完全に外食一辺倒ですね。うちはお手伝いさんもいないので、食事はかならず外食になってしまいます。どうしても偏りがちになってしまいますね。家事も、何もやらないので洗濯するぐらいですね。

 

――日本のご家族と、スカイプなんかはされますか。

子どもは今度、高校生と大学生になるので、さすがに子どもと話したりはないですね。日本で犬を飼っているんで、犬の顔を見るためにスカイプをやっています。

 

――今後、ますますITのオフショア開発が増えると思いますが、貴社の展望は?

いま、日本全体でITの仕事が増えている現状ですので、弊社も非常に多くの受注をいただいております。必然的にミャンマーにも仕事をたくさん投げていただいております。実は、もうずっと稼働率100%が続いていて、先の仕事が4月まで埋まっている状況です。いま、新しいお客様からお仕事の依頼があっても、すぐには請けられない状態が続いていますので、一刻も早くそれをクリアしていきたい。

IT業界に関しては「人」がすべてなので、「人」を育てなければ仕事を請けることができません。それを解決することが急務というわけです。いま200人ほどいる社員をできるだけ増やしたい、ということになります。

来年度は社員を約60名ほど採用したんですが、これからも順次採用していきたいと思っています。ミャンマーに対して多くの雇用を生み出しているわけですので、「ミャンマー・日本、双方の社会に貢献すること」という弊社の理念とも十分マッチしていると思います。将来的には2倍、3倍、という形で社員を増やしていって、大きな会社にしていきたいという思いはあります。

 

――DCRグループが今後、他のアセアン諸国に展開される可能性はありますか。

ほかの国も視野の一つにありますね。ミャンマーよりも人件費が高い国に新しく作ってもメリットは出てきませんが、人件費に見合ったスキルのある国であれば、もちろん進出する可能性はゼロではないですから。引き続きアセアン中心になると思いますが、調査は続けていくのかなと思いますね。でもミャンマーの次となると、アフリカに行くか北朝鮮に行くかぐらいしか残っていないんじゃないかなと思います。

私がミャンマーに来たときは、今の日本から見た北朝鮮のような悪いイメージのときでした。だから北朝鮮でも、行ってみると実はいい国なんじゃないかなと。ミャンマーは日本で見聞きしている情報と、実際に行ってみて感じてみる情報とまったく違う。そういう意味で、私、ぜひ行ってみたいんですよね。行って見て感じてみないと、何も分からないと思います。

 

――2008年からミャンマーに進出とは、大変な先見の明ですね。

ギャンブルですよね。そのときは、親会社の役員もほぼ全員が反対でした。弊社はオーナー企業なので、「とりあえずやってみろ」という社長の一声、「どうなるか分からないけど、やってみないと始まらない」というところがスタートだったので。小回りの利く中小企業だからこそできたやり方だったと思いますね。

 

★インタビューを終えて★

社内で拝見したスタッフの方たちは、お互いに意見を言い、教え合いながら、いきいきと仕事をしていました。また優しい表情の小林さんの言葉からは、一貫して長いスパンで人づくり・国づくりを考える企業理念が強く感じられました。こうして育った若い人たちがこれからのミャンマーの産業を支え、発展を担っていく。そう想像すると、ミャンマーの将来がとても楽しみです。

(インタビュー日:12月11日)

 
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