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  • 7年前、単身ミャンマーへ渡り、以来現地に身を置き激動の時代を生き抜く。企業・政府・マスコミ等との長年に渡るビジネスを通して培ったスキルや現地・日本の人脈をフルに活かした調査・進出コンサルティングは在ミャンマー日本人の中でも随一である。 Since 2001/1/1
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ことのエッセイ


Essay by Koto

ヤンゴン・ビジネス点描

by こと


    ヤンゴンのビジネスについての雑感を少々。

    まず、ビジまず、ビジネスの基本姿勢は全然育っていない。見積を依頼すれば、単価見積をしてくるだけ。同じものでも100個買えば1個買うより割り引こうとか、そういう発想がまだできていない

    それと、「提供するサービスが同じなら値段は同じで、相手によって値段を変えてはならない」という資本主義の原則ももちろんなし。ダウンタウンから空港へ行くのに、「空港からダウンタウンへ来るのより高い」とタクシーの運転手に文句を言うと、「空港からダウンタウンへ来るのは、タクシーの競争が激しいから安いんだ」と言って、それを悪いことだという感覚がゼロ。まあ、まだ仕方がないけど。

    サービスを提供するというビジネス精神も出来ていない。着任当初、3ヶ月程度タクシーを月極めで借りて使ったのだが、仕事帰りに乗ろうとすると、運ちゃんの隣に奥さんらしき人が乗っている。奥さんは看護婦でダウンタウンで働いているということは聞いていたが。その人が、「あ、すいませんね」と自分の亭主の雇い主に言うでもなし。あえて僕も愛想口は聞かない。「タクシーを月極めで借りるということは、要するにタクシーの中の空間を使う権利を買っているのだ」というきわめてあたりまえの事が分かってない。「ちゃんと乗れるんだから、何が悪いんだ?」という発想らしい。僕が「ちょっとドコドコへ寄って行け」と言ったら、どうするつもりだったのだろうね。

    流しのタクシーに乗ると、乗ったタクシーがガス欠で止まるという珍事も2回体験した。そのときは、運転手は他のタクシーを止めてポリタンクを持って最寄りのガソリンスタンドへガソリンを買いに行く。たいてい10分ばかり待つことになる。僕もそのタクシーをキャンセルして他のタクシーを止めて言ってしまえばいいのだが、急がないときは待ってやる。走り出しても、「待たせてすまなかった」という挨拶はなし。走り終わっても、とんでもない金額を要求したりする。たぶん、「ガス欠を補充したりして乗客のために苦労したのだから、その分を認めてほしい」くらい思っているんじゃなかろうか。実際は、普段からしておくべき整備をしてなくて、客に本来提供すべきサービスを提供できなかったのだから、その分割り引くべきなのだが。

    マンダレーにワイフと旅行に行き、着いたホテルに、「ホテルに頼んで予約しておいたバガン行きの船の乗船券を購入してほしい」と現金を渡すと、発券所から帰ってきて「明日はニューイヤーだから船は出ない」と言う。ということは、予約なんかしてなかったとうことじゃないか。これも別に「I’m sorry」もなし。依頼されたことができてなくて申し訳ない」という発想がないんじゃないかと思う。これは、ヤンゴンなら「I’m sorry」くらい言ったんじゃないかと思うが。マンダレーはヤンゴンほどの基本精神さえまだ育ってないということ。

    モノをいろいろ購入して感じたのだが、「ビジネスにはリスクも冒してこそ利益がある」という発想がない。リスクはすべて発注者持ち。したがって、損もしないが得もしない。発電機を移動させるにしても、「これだけで請け負います」ということはなく、「レッカー車から請求があったら実費をいただきます」という姿勢。「5万円で請け負っておいて3万円で済めば2万円儲け」という発想がない。これを「実費です」と言って3万円しか請求しないのだから、みすみす2万円、儲けようと思えば儲けられた利益を逃してしまう。万事がこの調子。

    僕は悪口を言っているんじゃないのだが、「現実はこんな様子だ」ということ。これは、時間がたてば変わっていくことであろう。

(C) こと